三条市視察 -移住と空き家の旅-

ASUメンバーと那須塩原市の職員と一緒に、新潟県三条市に視察に行ってきました。

三条市はお隣の燕市と並んで、金物加工などの「ものづくりのまち」として有名です。そして、移住や空き家の利活用の面でも注目されている地域なのです。

 

今回は三条市から委託を受けて、移住支援や空き家についてのさまざまな取り組みをされている「一般社団法人 燕三条空き家活用プロジェクト」さん、「きら星ローカルデザイン株式会社」さんを中心にお話を伺い、実際に利活用した空き家なども見せていただきました。

二日間たっぷりと視察する行程、まずはJR燕三条駅からスタートです。

 

はじめに、三条市とJR東日本などが連携している「二地域居住先導的プロジェクト」の取り組みと、駅構内にある「燕三条こうばの窓口」「JRE Local Hub 燕三条」を見学しました。

燕三条は中小企業が多く、またビジネスで来る人が多いまち、そういった人たちをつなぎ「ビジネスマッチング」をサポートする場所です。

 

また、新幹線を待つ間のコワーキングスペースとしての機能もあります。

工場にあるようなものを上手く組み合わせた場所になっていて、仕組みづくりから空間デザインまでスムーズにつながっているのが素晴らしいと思います。

駅というのは人が交差する場所として、今後もさまざまな可能性があると感じました。

 

このあと、三条市の地域おこし協力隊制度について市の職員の方からお話をお聞きしました。

三条市はなんと約40人の協力隊がいるそうです。民間への委託によって実現しているとのこと。移住の入り口として協力隊に入りやすいのは強みだなと思います。

 

一日目はこれにて終了。

夜は懇親会で美味しいごはんと日本酒を堪能しました。

 

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二日目は三条市の旧市街に移動して、空き家関連のお話と実際の取り組みを見学。

まずは活動拠点の「三-Me」へ。

 

午前中はみっちりと座学で取り組みを学びました。意見交換も活発でお互いに良い時間を過ごせました。

「三-Me」は、空き家をリノベーションして、1階をシェアテナントとイベントスペース、2階にゲストハウス、3階に移住者住宅となっていて、移住促進への貢献度の高さが窺えます。

 

壁に三条市の地図をペイントして、空き家をプロット。常に「みえる化」して現状把握と今後の計画が練れそうです。また、まちの人に意識してもらうのにも効果的だと思いました。

打合せ中にも移住相談の方や地域の方がいらっしゃって、交流の場として上手くいっているようでした。

 

つづいて、商店街にある空き家を改修した宿「ここんち」へ。

 

最大9名まで泊まれる広めの宿になっていました。空き家の状態がよかったそうで、設備まわりと少しの改装だけで、オープンできたそうです。

最初からがっつりお金をかけた改装ではなく、「スモールスタート」でやる方が空き家活用には向いているとのお話が印象的でした。

 

お昼はこちらも空き家を改修したお店「TREE」で、美味しいハンバーガーをいただきました。2階はシェアオフィスになっていて、どんどんと空き家の利用の幅が広がっています。

このお店の店主もそうでしたが、若いプレーヤーが多く、勢いとエネルギーを感じられました。

 

午後から移動して、現代建築を少し見学。

 

隈研吾さん設計の図書館「まちやま」と、

 

その隣に建つ、手塚貴晴+由比さん設計の「えんがわ」を見学。

この二組の建築が揃って観られるのは、建築好きにはなかなかの衝撃です。

どちらもそれぞれの「らしさ」が出ていました。

やはり公共建築の魅力は、移住者にとっても、まちの人にとっても必須だと思います。

 

こちらは学生たちと空き家をDIYで改修した、地域と学生の交流拠点「ろくのわ」。
大学を休学して地域おこし協力隊でやってきた若い女性が発案して実現したとのこと。行動力もさることながら、人のつながりを活かしながら地域で取り組んでいる点が素晴らしいと思います。

 

1階が交流スペース、2階は学生のための賃貸住宅で、市からの補助金も利用して家賃を抑え、中心部に学生を誘導する狙いです。

築50年だそうですが、壁などはDIYで塗ったりしながら、落ち着いた雰囲気の場所に改装されていました。

 

最後に訪れたのは、空き家から出た家具や雑貨などの残置物を引き取り、販売する「REYOO」。

 

巨大な倉庫のなかに空き家から回収したものがぎっしりと並んでいました。

古道具好きの私としては、かなり興味をそそられます。さらに嬉しいお安めの値段設定。

月に何度かオープンして、収益も好調、地域の人にも評判のようです。

空き家を売却の際に問題になりやすい残置物を活用する発想が面白いし、循環型の社会へつながる一歩だと思います。

 

 

二日間で本当にたくさんの学びと気づきがありました。

ブログに載せたこと以外にも、魅力的な活動をどんどん始められていて、圧倒されながらもまだまだできることがあるのだと、元気をもらいました。

今は「問題を解決する力」よりも「問題を見つける・つくる力」が求められていると言われますが、まさに社会課題を見つけてはトライする、その実践の過程を体感することができました。

 

今回は、ASUで取り組んでいる「那須塩原市の空き家活用促進」のための視察でした。

行政・民間・地域が連携した取り組みから、那須塩原市でも参考になるヒントを数多く得ることができました。

8月22日に空き家活用促進イベント「たのしい空き家(建築士と珈琲時間。vol.4)」を開催しますので、空き家に興味のある方はぜひお気軽にご参加ください。

 

写真:那須塩原市、ASU

 

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おまけ

 

帰りに長岡市に寄って、「アオーレ長岡」を見学しました。

こちらも隈研吾さん設計で、広場を中心とした開かれた市庁舎として有名です。

スケール感も丁度良く、ちゃんと市民の場になっているのが魅力的でした。

書いたひと

宇賀神 亮