藤本壮介展

森美術館で開催中の「藤本壮介の建築:原初・未来・森」を観てきました。

 

藤本壮介さんは、万博のリングを設計したことで有名ですね。

私が学生の時からご活躍されていて、多くの人が影響を受けていたように思います。

 

展覧会は森のなかを探索していくように模型の合間をぬって進んでいきます。

とにかく物量とスケールの大きさに驚きながら、8つのセクションを廻りました。

 

思考の森では、初期からの模型がずらり。スタディ段階のものもあって、その名の通り思考の過程を垣間見れます。

 

万博のリングの1/5模型がありました。普通に1/1としても成立しそうなスケールです。この5倍と思うと凄まじい。

 

仙台に計画中の「仙台市国際センター駅北地区複合施設」の1/15の模型。ひらひらとしたスラブが観客席になったり、屋根になったりするようです。この浮遊感を保ったまま実現してほしい。

 

「共鳴都市2025」と名付けられた未来都市の模型。積層型の均質な都市から、「多様な個や活動がつながり関係しあう社会へ」ということで、球体が連なる都市を提案されていました。

最近は都市を語る建築家が殆どいないので、いいきっかけになるといいですね。

 

ここのところ事務的な仕事ばかりしていたので、久しぶりに建築にわくわくできる楽しい機会になりました。一般の方もきっと楽しめるのではないかと思います。

会期は11/9まで。

そんなに混んでいませんでしたが、お早めにどうぞ。

 

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備忘録として印象に残った言葉を書き記しておこうと思う。

インタビュー動画のなかで藤本さんは、「複雑なものを単純化していった近代という時代に対して、複雑なものを複雑なまま成立させ、多様性を受け入れるのが現代なのではないか」というようなことを話されていた。

今回の展示構成や藤本さんのつくるものを改めて見てみると、なるほどと思いながらも、なにか喉に痞えた小骨のように呑み込みきれないむず痒さが残っている。

書いたひと

宇賀神 亮