さいたま市の個人宅で、ちょっとしたリフォームをしてきました。
施主のご要望は、ご家族が巣立ち一人で過ごすことになったため、リビングで生活を完結させたいということでした。
また、築年数も経っているため温熱環境が悪く、吹抜けも寒いので何とかしたいとのことでした。
予算も限られていましたので、大きく3つのご提案をしました。
1. リビングはワンルームにして、ベッド廻りをカーテンで間仕切る
2. 開口部は内窓をつけて熱損失を抑える
3. 吹抜けをロールスクリーンで塞いで、調光と温熱環境の改善を図る
1と2はよくある話なのですが、3の吹抜けに関しては私も頭を悩ませました。
寒いからとはいえ、完全に塞いでしまうのは少しもったいないように感じていたからです。
そこで、ロールスクリーンを水平に使うことで、中間期には開け放して明るい吹抜けのまま、夏季や冬季には閉めて、日射を防いだり、暖気を逃さないようにすることができるようにしました。
↑改修前の写真。リビングの中心に吹抜けがある。
↑改修後の写真。ロールスクリーンで吹抜けを塞いで、開閉できるようにしました。
吹抜けは、現在のような高気密高断熱が主流ではなかった一昔前の仕様では、熱損失が大きく、同様の悩みをお持ちの方も多いかもしれません。
他にもやりようはあると思いますが、ケースバイケースかと思いますので、一例として参考にして頂ければと思います。
↑吹抜けの上から見た写真。垂直部分は透明のアクリル板で塞ぎました。
―おまけ―
工事中にひょんなとこから、吉村順三の作品集を発見しました!
建築士だったご主人のものだそうで、ご縁ということで譲り受けました。
どちらも絶版で手に入りにくく、前から欲しかったのでありがたい限りです。
書いたひと

宇賀神 亮