築37年の木造住宅を、構造体のみ残してリフォームする「スケルトンリフォーム」という手法を用いて、新築さながらに改修した住宅です。
玄関部分の増築と、耐震改修、断熱改修も合わせて行いました。
改修前の建物の特徴として、1階がL字型の平面となっていたため部屋のバランスが悪く、外観上も重たい印象でした。
そこで、1階はL字部分の間の壁を取り払い、3部屋だったものを1部屋にまとめることで、明るく広々としたLDKに改修しました。
2階には子どもの勉強やテレワークが可能なよう、家族の共有スペースとしてライブラリーを設けています。
天井を一部吹抜けにすることで、今まで隠れていた古い柱や梁が現れ、新しい中にも懐かしさのある空間となりました。
外観は、1階南側部分の屋根を解体して屋上にすることで、2階建ての住宅に箱型の部屋を増築したかのようにして、住宅地の風景に馴染みながらも少しの変化をもたらしています。
今日まで住み継いできた時間を内包し引き継いでいく、リノベーションならではの深みのある住まいとなりました。